
女性用の発毛剤って、なんでミノキシジル濃度が1%なんだろう?
ミノキシジル濃度が1%だと、効果ないんじゃないかな?
もっと濃度の高いものを使いたい・・・。
こんな風に思っている人も多いのではないでしょうか?
市販薬に関していえば、ミノキシジル濃度は1%のものしか販売されていません。
でも、ミノキシジルの発毛効果は濃度に依存するばかりではありません。
薄毛対策をするかしないかの差が大きくでることが、ここで解説データを見てもらえばわかってもらえるのではないでしょうか。
医薬品のミノキシジル配合発毛剤【市販薬】
・男性用:ミノキシジル5%
・女性用:ミノキシジル1%
ミノキシジル配合発毛剤の国内販売品の濃度は男女で違いがあります。
これは副作用のデータが女性の方が圧倒的に少なく、安全なミノキシジル配合量として1%の発毛剤しか販売されていません。
副作用の情報の不足から、国内市販薬としては女性用のミノキシジル配合発毛剤は1%濃度と男性用より低濃度。
「これでも効果あるの?」
「もっと濃度の高いものを使いたい!」
という人もいると思います。
女性用ミノキシジル配合発毛剤の効果
ミノキシジルの発毛効果については大正製薬から、こんなデータが出ています。

これはFAGA(女性型脱毛症)を対象としたミノキシジル1%配合製剤の効果の実証データです。
青:プラセボは、ミノキシジルなし(ミノキシジル0%)配合製剤
赤:ミノキシジル1%配合製剤
ミノキシジル1%配合製剤はプラセボの約5.5倍の発毛しています。
このデータからミノキシジルの効果は配合量が1%でも、効果があることがわかります。
ミノキシジルの濃度の違いにに差はあるのか?
ミノキシジル濃度の違いについては、こんなデータがあります。

これはAGA(男性型脱毛症)を対象にした試験結果です。
青:ミノキシジル1%配合製剤
赤:ミノキシジル5%配合製剤
当然、ミノキシジル5%配合製剤の方が発毛率は高いです。
ですが、その差はわずか1.4倍です。
よく、「ミノキシジルの配合量が高い方が効果が爆上げ」と言っている人もいますが、爆上げするほどの差ではないことがわかっています。
配合濃度の違いによるミノキシジルの発毛効果
ミノキシジルの配合量1% ⇒ 5%(濃度5倍)
発毛効果:1.4倍
ここからミノキシジル配合量12%の発毛効果を計算式で換算すると
ミノキシジル配合量:5% ⇒ 12%(濃度2.4倍)
発毛効果:0.67倍
これは単純計算した結果にすぎないのですが、計算値だけで判断すると
ミノキシジル濃度を5%から12%にあげたところで、0.67倍の差しかないということになります。
また、薬の効果とは、必要量以上の有効成分の量は意味がないこともあります。
細胞の機能から考えて、細胞に取り込みきれない有効成分は、細胞が受け入れを拒否してしまいます。
いわゆる、許容量オーバーな状態。

「ミノキシジルはもういらないよ。」
数値だけで見ると「配合量が多い方が効果がありそう」と思ってしまいがちですが、これは数字のマジック。薬の効果とは、濃度依存的に爆上げするほど差がないのが現状です。
それよりも、
薄毛対策をするかしないかでは、明らかな差があることはわかってもらえたと思います。
今回、提示したグラフを見てもらうとわかる通り、ミノキシジルを使った場合の発毛効果は、12週後(3ヵ月後)から効果がみられています。
薄毛対策は長期間に渡って行うものです。
「ミノキシジルの濃度が!」と濃度のこだわるより、長期間使い続けられるものを使用するようにしましょう。
使用感、入手方法、アフターケアなどを考慮すると、国内市販品であれば、質問や不安なことは日本語で日本の製造メーカーに問い合わせることができますし、ドラッグストアで購入するのであれば、薬剤師が対応してくれます。
※ミノキシジル配合市販薬は薬剤師のチェックを受けないと購入できない【第一類医薬品】に指定されています。
つまり、ミノキシジルについて知識のある人から使用上の注意を受けて購入してください、ということになります。
使用中に起きたトラブルについても、薬剤師が相談にのってくれます。
まとめ
現代社会は情報過多の時代。
あまり知識のない人でも情報発信ができる時代になっています。
実際のデータを見ると、ミノキシジル1%濃度でも5%濃度でもそれほど大きな差はないですし、さらに計算上、ミノキシジル5%から12%濃度にあげたところでたった0.67倍の差しかないことがわかります。
それよりも薄毛対策をするかしないかの差が大きいことがわかります。
それよりも濃度を上げれば副作用の心配が出てきますので、まずは国内で安全性が保障されている市販薬から試した方が、安心して使用してもらうことができますよ。
