ザガーロ(デュタステリド)のジェネリックってどうなんだろう?
個人輸入サイトなら安く買えるってきいたんだけど。
Ⅰ・Ⅱ型5αリダクターゼを阻害してくれるっていうから、きっとプロペシア(フィナステリド)より効果があるんだろうな・・・。
デュタステリドのジェネリックがネットでも入手できるようになりました。
デュタステリドのジェネリックって実際どうなの?と疑問について解説していきます。
ジェネリック医薬品とは
ジェネリック医薬品とは先発品に改良を加えて製造したものになります。
日本で製造販売されているものは、日本の基準で承認を得た製品になるので、先発品と同等の効果と安全性が担保されています。
先発品とジェネリック医薬品の違い
では先発品とジェネリックの違いはどんなところにあるのでしょうか。
先発品とジェネリック医薬品の同じところ・違うところ
✓ 先発品とジェネリックの同じところ
1.有効成分の種類・量
有効成分はザガーロと同じデュタステリドです。
配合量も0.5mgとザガーロと同じ量を配合しています。
2.用法・用量
3.効能・効果
これは医薬品の効果になります。
ジェネリックでもザガーロの効能・効果が保証されます。
✓ 先発品とジェネリックの違うところ
1.薬の形状
粉末から錠剤、カプセル剤から錠剤など、より飲みやすく安くつくれるように、薬の形状は変更することができます。
これがジェネリック医薬品の最大のメリット。
先発品は早く医薬品として市場に出すことが目的。
安定的に有効成分が配合できれば、多少飲みにくくても、多少、製造工程が複雑でお金がかかってしまっても、安心・安全を最優先し、いち早く市場に流通させます。
ジェネリックは先行品のデメリットを改善し、飲みやすく・安く改良した医薬品を開発します。
もちろん、日本で承認を受けたジェネリック医薬品は安全性・安定性も担保されています。
2.色・味
他の薬と見分けやすいように色をつけることもありますし、シロップ剤など味がわかるものに関しては味の変更も可能。
添加剤にマスキング効果のあるものを使用し、飲みやすくするのもジェネリック医薬品の使命です。
3.添加剤
有効成分の他に、剤形や安定性を保つために使われているものが添加剤になります。
臭い・味を変更することが可能になり、錠剤やカプセルは形状を小さくすることも可能。
この添加剤に何を使うかによって、ジェネリック医薬品は先発品より飲みやすくすることができます。
入手可能なデュタステリドのジェネリック医薬品
日本
ザガーロ(先発品)
デュタステリドカプセル「トーワ」
デュタステリドカプセル「サワイ」
イギリス製
アボダート
インド製
デュタス
デュプロスト
ベルトリド
デュタポルプ
トルコ製
デュタプロス
日本製以外は個人輸入サイトで購入することができます。
医薬品を個人輸入をするときの注意
個人輸入をする際には注意が必要になります。
✓ 購入した医薬品が本物である保証がない
個人サイトだと購入した医薬品が本物であるかを確かめることができません。
そのため、偽物にお金を払うことになってしまったり、品物が届かなかったり、害のある成分が含まれていたりする可能性があります。
参考資料:医薬品等を海外から購入すようとされる方への海外医薬品や海外サプリメントの個人輸入のリスクについて
✓ 医薬品副作用被害救済制度を受けることができない
医薬品は販売する前に、副作用の情報をある程度集めていますが、やはり予測できない副作用は起こるものです。
つまり、どの医薬品も100%安全ということではないのです。
(それでも試験を重ねているので、かなり安全なものではるのですが。)
万が一、医薬品を使用して副作用が起きた場合、救済制度を受けることができます。
でも、これは日本で承認された医薬品にのみ適応する制度。
個人輸入の場合は適応外なので、副作用の心配がある人は個人輸入はおすすめできません。
参考資料:医薬品副作用被害救済制度
ザガーロ(デュタステリド)とプロペシア(フィナステリド)の違い
薄毛治療に使われる飲み薬には2種類あります。
プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)です。
プロペシア(デイナステリド) |
ザガーロ(デュタステリド) |
Ⅱ型5αリダクターゼを阻害 |
Ⅰ・Ⅱ型5αリダクターゼを阻害 |
この違いのため
デュタステリドの方が効くんだ!
と思っている人もいるのですが、そこはちょっと待って。
頭皮に多いのはⅡ型5αリダクターゼであるため、実際にはフィナステリドが適応する人が多いのです。
そのため薄毛治療のガイドラインではフィナステリドが第一選択薬となっています。
参考資料:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)
実際に、フィナステリドよりデュタステリドの方が副作用が強くあらわれることもわかっています。
フィナステリドで十分な効果があるのに、わざわざ副作用の強い薬を処方する医者はいないということです。
まとめ
ザガーロ(デュタステリド)のジェネリックが購入できるようになり、「試してみたい!」と思う気持ちはわかります。
ただ、メリットよりデメリットの方がはるかに大きいことを理解してください。
第一にフィナステリドで十分な効果が得られる可能性があるのであれば、副作用の少ない、安い薬を使った方が効率的で安全だと思いませんか?
最も大切なことは、初めて薄毛治療を行うのに、その薬が適応するかどうかわからないまま、副作用が起こるかもしれないデメリットを抱えて、個人輸入サイトから自己判断で医薬品を購入するより、まずはAGAクリニックで医師の診断を受けてください。
オンライン診療を行っているクリニックも増えてきていますし、お薬だけ処方してくれるふくろうクリニックなど、クリニックを選ぶ選択肢も増えてきています。
もし、最初の薬があわなければ、合わなかった理由から医師が判断し、次の治療方法を考えてくれますし、副作用があらわれた場合でも救済制度を利用することができます。
お薬も「ジェネリックありますか?」と聞けば、医師の方で用意が可能であれば、あなたに適応する薬を処方してくれます。
ある程度、長い期間使用して「これが合うな」とわかってからでも、個人輸入を利用するのは遅くはないですよ。
フィナステリド・デュタステリドを検討するときの注意点
✓ 男性で20才未満の人
フィナステリド・デュタステリドは20才未満の人は使用することができません。
ノコギリヤシなどのサプリメントの検討をしてください。
✓ 女性
フィナステリド・デュタステリドは女性は使用することができません。
パントガールなどのサプリメントの検討をしてください。